Challenge

ビジョンを描く、挑戦の物語
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英語教育
2021/02/26

【CEFR/PROGOSの普及へ・後編】可能性を描く

安藤は、そしてレアジョブは、なぜ日本にCEFRの普及が必要だと考えているのか。
その理由を示すのが、この質問だ。

「あなたは英語を話せますか?」

何気ない一言に、今の日本が抱える問題の本質が見えてくる。

「英語を話せる」は、非常に曖昧で、主観的な表現。
自分が判断した「話せる」度合いと、相手が想定している度合いが同じとは限らない。
たとえばこんな弊害が起こりうる。

英語が話せる人材だと思って採用したのに、実は、ビジネスでは全然通用しないレベルだった。
「読む・聞く」のテストでは高いレベルなのに、英語を使う会議では発言どころか、聴き取ることもおぼつかない。

ビジネスシーンで生じやすいこんな事態に、頭を抱える日本企業は多い。
実際に使える「英語スピーキング力」を定義し、グローバルに比較ができるCEFRのスピーキング領域ならば、この問題は解決できるようになる。

今の英語力は、グローバルにみてどのくらいの位置にあるのか?

実はこの問題意識は、ヨーロッパだけでなく、日本をはじめとする各国の学校の英語教育でCEFRが導入された背景に通じるものがある。
CEFRならびにCan-Doにもとづく指導は多くの国で「自国の英語教育施策は妥当なものか」「英語力をどう定義し、各学校段階でどう目標設定したらよいのか」「そのための教育課程はどうするか」という指針に活用されている。

企業においても、同じではないだろうか?
CEFRは、言語の知識でなくコミュニケーションの目的(タスク)を達成することができる運用能力を重視する。
また、英語スピーキング力を「発表する力」と「やりとりする力」として、どのレベルで何ができるか(Can-Do)を示している。
この枠組みは、ビジネスで使うことと非常に親和性があると思われる。

グローバルなモノサシだからこそ、見えてくることがある。

海外の大学の入学に必要なレベルはおおよそB2以上。
グローバル企業のグローバル採用基準には、低くてB2,ほとんどがCレベルとなっている。
これが、日本企業が競争する相手の英語力だと思ってほしい。
一方、日本ではB2のスピーキング力を持つ人材がまだまだ少ないばかりか、英語使用部門や海外駐在でB1を目指そうというのが現状だ。

とはいえ、指標があってもそれを測定できる手段がなければ、普及させるのは難しい。
だから、CEFRをベースにした「PROGOS」の意味がある。

安藤は入社前、初めて「PROGOS」の構想を耳にしたとき、「これはまさしく、世界が求めているテストだ」と直感した。

学習の効率化には、今の実力を簡単にチェックできることが必要だ。
デジタル化に伴い、テストのあり方も変わっていくべきだ。
オンライン完結で、テストの所要時間は20分間。
どこでも、好きなときに気軽に受験ができる。
自動採点版はAI技術により、テスト結果は最短2~3分で受け取れる。
手動採点版は他テストの約半額、自動採点版はワンコイン…と、リーズナブルな価格も実現した。
「速い、安い、受けやすい」という“あったらいいな”をすべて詰め込んだ、ユーザーフレンドリーなテストだと自負している。

CEFRと「PROGOS」を両軸で普及させていけば、日本が抱えている英語に関する課題の解決につながるはずだ。
安藤の信念は揺らがない。

特に今、コロナ禍の影響から、人々は物理的な移動を著しく制限されている。
海外への留学や駐在、移住をあきらめざるを得なかった学生やビジネスパーソンは大勢いるはずだ。
足止めの状況でも、世界を見つめ、夢へと進み続けるための力になりたい。
効率的かつ効果的に英語学習を継続し、自らのスキルを確認し続けていくためにも、「PROGOS」で自らの英語スピーキング力を定期的に測り、CEFRレベルという世界共通の武器を磨いてほしい。

「10万人ビジネス英語スピーキング力測定プロジェクト by PROGOS」にも、グローバルで活躍したいと願う人々を後押ししようという想いが込められている。

さらに、安藤は「PROGOS」グローバル展開という将来的なチャレンジを見据えている。

そもそも、安藤には英語テストへの課題意識があった。
多くの場合、英語テストは世界一律の受験費用を設定しており、国の物価水準によっては受験料が非常に高額になってしまう。
試験会場も少なかったりして、限られた人しか受験機会がない国もある。
祖国を脱出し、移民として英語圏に入国する際に、英語力を問われることもある。
家族の暮らしを少しでも楽にするために、給与水準の高い職に就きたい一心で、高額なテスト費用を捻出している人も決して少なくないのだ。

これまでの経験から、安藤は世界各地でさまざまな現実を目の当たりにしてきた。
だからこそ、どんな国の人がどんな状況で英語テストを受験しているのかと想いを馳せることは、安藤にとっての原点でもある。

2020年12月、教育業界のオスカー賞と名高い「Reimagine Edcation Award2020」で、「PROGOS」は学習アセスメントカテゴリーの銀賞を受賞した。
最終選考に残った際に運営委員会から発表されたオフィシャルコメントでも、次の通り述べられている。

「グローバルな教育システムが直面する課題のひとつは、質の良い正確なアセスメントを、なるべく多くの学習者が利用できるように大規模に提供すること(中略)レアジョブがこの課題を受けて立ち、効果的でイノベーティブでスケーラブルな解決策を提供していることを称賛する」

世界の教育システムが抱える課題を、「PROGOS」が、レアジョブが受けて立つ。
ハードルは高い。まだまだ試行錯誤の連続だ。それでもチャレンジするしかない。
その先に、“Chances for everyone, everywhere.”という実現させたい未来があるのだから――。

チャレンジはすでに始まった。後戻りはない。

CEFRと「PROGOS」を少しでも早く日本に、そして世界に普及させること。
そして、英語というボトルネックを解消し、すべての人がグローバルで活躍するためのドアを開くこと。

あとは、一直線に走り続けていくしかない。

安藤 益代
法人事業本部副本部長
大学卒業後、大手シンクタンク、外資系製薬会社を経て渡米。滞米7年半の大学院ならびに企業勤務経験を経て帰国後、英語教育・グローバル人材育成分野にて20年以上の実務。企業で最も使われている英語テストの普及ならびにグローバル人材育成の促進にも携わる。2020年4月より当社へ入社。アセスメント事業を担当。